閑話*2 大阪のどこぞの飲み屋
「新体制の事務所、うまくいっとるみたいやな」
「おかげさまで。会う人みんなに意外がられるんですけど、言うほど珍しいですかね?」
「いや、共同設立自体はええと思うねんけど。あのホークスが!っていうのが意外やっちゅう話やろ」
「えー、対オールフォーワンの時、俺が協力体制構築してがんばってたの知りません?」
「あれは、他人使うんがうまいだけやろ。ほんま、鬼みたいな指示だされたこっちはしんどうてかなわんかったわ。ま、それはそれとして、昔から何考えとんのかよう分からんやつやったけど、まさか6個も下の後輩と本格的に組むのはさすがに驚いたなあ」
「年齢とかキャリアとか関係ないって、俺がいっちばんよく分かってますからね」
「あっそ。でもまあ、今も正直よう分からんとこあるけど、前よりもええ感じの顔しとるで」
「ええ感じって、んなあいまいな……ほめてます?」
「ほめてるほめてる。なんかなあ、おれなんかからしたら、お前も常闇くんもかわいいてしゃあないわ。ほれほれぇ」
「あ~ちょっとちょっと、勢い余ってひと埋めるのやめてくださいよ!」
「なんでや!ファットさんの脂肪はどんなクッションよりも人をダメにする自信あるで」
「ほんと、みなさん揃って人のことからかって……前にミルコさんに会った時には、『お前!弱っちそうになったなあ!』って言われましたよ、すっげー嬉しそうに」
「ああ、それも一理あるなあ。人任せにする分が増えたせいか、前より隙が見える時あるわ」
「あと、ジーニストさんにも聞かれました……なんでだ、って。でも、そんなんバカ正直にほんとうのこと言えないですよ」
「……おぉ?」
「なんだかんだと理屈こねて正当化してますけどね、結局のとこは、自分の欲しいものを傍に置いときたいっていう私利私欲だけですから。性根矯正された方がいいんですよ、おれみたいなやつは」
「お、おおお、ホークス……おまえ!実はいま、けっこう酔ってんなぁ!」
「でしょうね。でもだって、サイドキックとして世話をするってことは、いずれ独り立ちするのを許すってことでしょ。俺は……それがぜったいに嫌だったんです。ホント、それだけ」
「ええな!こりゃあ、ええボヤきかたや!!そんな愚痴言い出されたら、もう一軒いかなしゃあないやろ!!すんませーん!!こっちおかいけえ―ー!!」