虚を突かれ虚を吐く
死体受け渡しの時の荼毘とホ 会話文、ギャグです ※CP要素なしだけどジニホ、荼ホを思わせる要素があります
「ホークス。このベストジーニストの死体について、最後にひとつだけ聞きたいことがある」
「何?」
「俺、毎日ヒーローニュースは欠かさずチェックしてるんだ。もちろん、この前のビルボードチャートもリアルタイムで見てた。だからこその疑問だ。ベストジーニストともあろう男が、いくら怪我で弱っているとはいえだ。そんな簡単に殺されてくれるか? しかも、こんなきれいな状態で? 抵抗は? 一切されなかったのか?」
「質問、ひとつじゃなかったのかよ」
「おいおい、そんな屁理屈言える立場か? こっちはまだ疑ってるんだって、伝わんないかな」
「ちゃんと伝わってるよ、うんざりするくらい。……で、なんだっけ?なかば不戦勝でNo.2になれたような俺が、実際のところ実力に大差のないベストジーニストをなんであっさり殺せたのかって話?」
「さすが。うちの身内と違って物分かりがいいから助かるよ」
「理由ってほどのこともないけど、俺、この人と付き合ってたから」
「は?」
「セックスするような相手なんだから、不審に思われることもない。もちろん殺意を見せたら抵抗されるかも知れないと思って、臭いのしない毒物を使った。相手の家で、相手が用意した飲み物のグラスに隙を見計らって入れた。直接やり合ったら五分五分でこっちが負けるのは分かってたから、コスい手を使った。以上。……他に質問は?」
「……ハ、ハハッ! そりゃぁ傑作だな?! お前はヒーロー殺しってだけじゃなくて、自分の恋人を殺したホモ野郎ってことにもなんのか」
「反応が騒がしいなあ。別に、どう思ってくれてもいいよ」
「いやいや、俺は褒めてやってんだよ。それでこそヴィランらしいぜ。……ようこそ連合へ」
「こちらこそ。早くお前じゃなくて死柄木に会いたいよ」
「その内な。精々ヒーローの臭くてきたねえ皮かぶったまま協力してくれよ。……あと、ベストジーニストが死んだことはしばらく内緒にしておこう。死体さえ隠しておけばそう簡単にバレないだろ。それで、最高のタイミングでこの死体に登場してもらえば、市民に最高の絶望を与えられる。どうやって使おうか、夢が広がるよ。良いプレゼントありがとな、ホークス」
「はいはい。喜んでくれてなによりだよ」
「ああ、ついでに、いいこと思いついた」
「まだ何か?」
「死体の使い道。この死体の前で、お前とセックスしたいなぁ。そしたら、そのスかしたツラも少しは崩れるんじゃねえの?」
「……悪趣味すぎて反吐が出そうだ」
「嫌だって?」
「べつに。どーでもいい」
「――っていうやり取りがあったんですよ、ジーニストさんの死体検分の時。だから、今いろんな誹謗中傷に紛れて俺とジーニストさんの変な噂が流れてるのも、俺の咄嗟の嘘が発端、で燈矢経由に広まったってので間違いないかと。すいません、俺なんかとアレな感じになっちゃって」
「そんな噂はひとつも知らないしどうでもいい。……が、なぜそれを今ここで言う!」
「おお、ハンドリング乱れてますね。さすがのベストジーニストも動揺してます?」
「私自身がどうとかでなく、後部座席にエンデヴァーが乗っているのを忘れたか? 誰相手の話をしてるんだ! 」
「あ゛、そりゃそうだ。忘れてました」
「そもそも、おまえは諜報活動だからってデニムのアウトレットセールみたいに体を許すような真似は止めろ!」
「いやいや、実際にはしてないですって! エンデヴァーさんっ、息子さんとなんか、そういうの、マジなかったですから、安心してください! そうなったら超嫌だけど仕方ない諦めるかと思ってはいましたけど、さすがになかったんで!」
「…………」
「安心できるか! この不埒デニム!」